「興井(沖の石)」について
多賀城市の南に位置する「興井(おきのい)」。「沖の石」や「沖の井」とも呼ばれています。
歌枕の地で知られ、『千載和歌集』にある二条院讃岐(にじょういんのさぬき)の歌や『古今和歌集』にある小野小町(おののこまち)の歌が有名です。また、松尾芭蕉は1689年(元禄2)『おくの細道』の道中、同行者の河合曾良とともに「興井」を訪れています。
もともと八幡村だったこの地を治めていたのが、仙台藩準一家の家格を持つ天童氏。この天童氏の屋敷があった八幡村の民家の一角に、奇石が連なる池「興井」がありました。
その後、仙台藩4代藩主・伊達綱村は八幡村の有力者を奥井守(おくいのもり)に任命。名所旧跡整備の一環として諸役(さまざまな役目)を免除する代わりに「興井」を手厚く保護させたと伝えられています。
・「千載和歌集」二条院讃岐の歌「わが袖は 汐干に見えぬ 沖の石の 人こそ知らね 乾くまもなし」
・「古今和歌集」小野小町の歌「おきのゐて 身をやくよりも 悲しきは 宮こしまべの わかれなりけり」
「興井(沖の石)」のおすすめのポイント
「住宅街に、ひっそりとたたずむ興井」
「興井」は多賀城市八幡の住宅街の中にあります。見落としがちですが、説明板が設置されているので目印になります。
興井周辺は柵で囲まれていますが、その内側は池です。足元には十分ご注意ください。
「興井までは観光客専用の無料駐車場が便利」
車で「興井」へ行く場合、観光客専用の無料駐車場がオススメです。GoogleMapを使う際は「末の松山駐車場」で検索してください。駐車場から「興井」までは徒歩1分でトイレも整備されています。
駐車可能台数は、大型車2台、普通車7台、障がい者用駐車スペース1台です。
駐車場所在地:
〒985-0874 宮城県多賀城市八幡2丁目21
「興井のすぐ近くにあるもうひとつの名勝・末の松山」
「興井」から徒歩1分の高台に位置する「末の松山」は、「おくのほそ道の風景地」の一つで、国の名勝に指定されています。
このクロマツは、多賀城市の保存樹木で推定樹齢は480年以上。
こちらも「興井」同様、歌枕の地で古今和歌集や百人一首で詠まれています。
また、1689年(元禄2)には、松尾芭蕉と同行者の河合曾良が訪れ「奥の細道」で「末の松山」のことを詠んでいます。
「興井(沖の石)」へ訪れた方の口コミ
訪れた多くの方々のクチコミから、一部をご紹介します。
「興井(沖の石)」の基本情報
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りませんのでご了承ください。
名称 | 興井(沖の石) |
---|---|
所在 | 〒985-0874 宮城県多賀城市八幡2丁目19 |
アクセス | 【公共交通の場合】 JR仙石線「多賀城」駅より徒歩約10分 【クルマの場合】 仙台東部道路「仙台港北」ICより約6分 |
駐車場 | 無料/大型車2台、普通車8台 |
トイレ・バリアフリー | 観光客専用の無料駐車場にあり |
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